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115系800番台の製作(前面の組み立て)

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こんばんは。引き続き115系を作っています。


前面の話の前に前回報告したサハとクハの床下機器ですが、結局市販パーツとスクラッチで写真のように仕上げました。左2両がサハ115、右2両がクハ115です。クハはカツミのプラ一体成形のNo.1000をベースに改造しましたが、結局そのまま使ったのはエアタンク2個と箱1個だけで、それ以外はすべて削ったり移設したりしました。実車の床下機器配置図から起こした図面の寸法取りをミスっていたため、4両とも、ほぼ完成状態からいったん全部剥がして位置を修正するという大失態の末に完成しました。




さて、この編成には4両の先頭車が入るので4個分の真鍮製前面を組み立てます。今回はとりあえずパイロット的に1個組み立てて流れを把握しました。実は以前クハ455を作った時にも組み立ててはいるのですが、その時は貫通扉のすそ絞りを修正するのにパテで盛ってごまかしたので、今回また新たな気持ちで取りかかりました。

その貫通扉ですが、すでに下部両サイドに切り込みを入れて引き起こしてあります。この状態では円内の写真のように首の皮1枚でスリットから下の部分もくっついていましたが、この周辺は作り直しになるので切り取ってしまいました。




幌座は実感的なエッチングパーツも出ていますが、ここはオリジナルのプレス打ち抜きパーツを使います。ただしこのままでは四角四面で実感的でないので、写真左のように上部2ヶ所の角をヤスッてRを心もち大きくしておきました。




ヘッドライトはエンドウ製のライトケースに取り換えます。わずかに穴が小さかったのでφ5mmドリルで広げました。テールライトケースは付属していないので、こちらもエンドウ製を取り付けます。すでにタイフォンを半田付けしてありますが、出っ張り具合やスリットの垂直を合わせるのに苦労しました。




幌座、タイフォン、ヘッドライトケース、テールライトケースを半田付けしたところです。




左右のステップは渡り板(と思われる)と一体のプレス抜きパーツが入っています。中央の渡り板部分は使わないので3分割し、左右のスリットに差して半田付けすればいいのですが、スリットの幅が広くガバガバでそのままでは垂直が出しにくいため、まずアングルを半田付けしてから前面に取り付けることにしました。アングルはちょうどよいサイズが手元になかったのでt0.2真鍮板を折り曲げて作りました。




ステップと手すりをすべて取り付け、写真では見にくいですが、貫通扉下部(連結器の切り欠き)の整形も終えた前面です。アンドン方向幕はt0.3真鍮板から作り直そうと思っていますが、現在切らしているので入手でき次第作る予定です。




あと3両分。。ここを突破しないと完成しないのでなんとか地道にやってくしかないですね。。。




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花月園運転会一般公募についてのお知らせ

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こんばんは。

私も参加させていただいている、りゅーでんさん主催の「花月園運転会」。レギュラーメンバーの多くが都合により欠席となったため、若干数の一般公募を行うことになりました。

ご参加を希望される方は下記の要領をよくお読みになり、まずは幹事宛てにメールをお送りください。先着順ですのでお早めにどうぞ。

秋の1日、伊豆の温泉宿で至福の時間を過ごしましょう。


************************************
秋のりゅーでん花月園運転会参加者募集

当会は16番日本型車両を中心とする運転会です。
Nゲージレイアウトもご利用になります。



日時       11月11日(金)〜13日(日)

募集期間     本日より10月10日午後10時まで
         (席が埋まり次第締切ります)

場所       伊豆修善寺温泉旅館「花月園」

集合       現地集合解散 (駅からの送迎あります)
         11日から参加の方は午後2時より受付開始
         12日から参加の方は午前10時より受付開始


参加資格     18歳以上で16番鉄道模型を愛好する方
         ※最低限の社会常識・マナーを守れると心得てる方


参加費(参加形態により異なります)

         前泊 11日(金)〜12日(土) 12000円
         本割 12日(土)〜13日(日) 14000円
       フル参加 11日(金)〜13日(日)  26000円

       現状空席は前泊・本割とも5名程度です。


※ 参加費には宿泊費+飲食費(朝夕のみ)が含まれておりますが
  自家用車でお越しの方の駐車場代は別途1泊500円が必要です。 

応募方法     幹事DM kumoha52001-6@jf6.so-net.ne.jp まで
         お名前・参加日時・住所・携帯番号を記入の上送信下さい。


審査       参加申し込みを頂いた方には幹事よりいくつかの質問メールを
         送らせていただきますので回答願います。

入会       回答頂いた方はもれなく参加者専用のメールマガジンへの登録し
ます。
         以後の連絡・ご質問等は全てそちらで承ります。
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昭和31年製の私鉄高性能電車を作ってみよう

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こんばんは。最近、急に寒くなったり暑くなったり梅雨のように蒸したり。。9月も終盤。10月に入れば少しは秋らしくなってくるのでしょうか。

さて、ここの管理人、おとなしく115系製作にいそしんでいるかと思いきや、大方の予想通りまた浮気物件に手を出しました。


プリンタから出てくる出てくる・・・♪ さてこれは何でしょう?(^^ゞ



最近はプリンタのクセ(=出力誤差)を完全にマスターしたので、紙の厚みに応じてタテヨコの補正係数(企業秘密♡)を掛けて出力すると一発で正しい寸法の型紙が手に入るようになりました。


手戻りがないのでさっそく1両ずつ切り出し、屋根と腰絞りの曲げぐせをつけます。




勢いで窓抜きも完了。2ドア広窓という、まことに中高年モデラー向けの目に優しいデザイン。この窓配置を見てもうおわかりかなー?




ドアの枚数が少ないので少し遊んでみました。抜いた窓の周囲を鉄筆でなぞってHゴムを表現しています。コーナーのRがお座なりになってますが、まあまあ雰囲気は出てるかな・・・と。烏口にしろポスカにしろ溝があった方がきれいに色を乗せることができますから。




2両のうち1両はドアと内貼りの貼り込みまで終わりました。サッシはアルミなので塗装後の貼り付けになります。前面は・・・。そこが難関です。これから現物合わせで作ります。




この電車は富士急行のモハ3100形です。富士急の創立30周年を記念して昭和31年に製造された電車で、その後の増備も含めてMc-Mc’ユニットの2編成が登場しましたが、1編成は残念ながらブレーキ破損による暴走事故で廃車となってしまいました。

<昭和55年5月 大月駅にて>



生き残ったモハ3101-3102編成は1997年に引退しますが、とある団体に引き取られて中央線の旧線跡地で喫茶店として第二の人生を歩みます。しかしほどなく営業休止となり、今では荒れ放題となっているようです。この写真は2010年に撮影したもので、一部ガラスが割られブルーシートが掛けられてはいるものの、まだそれほど荒廃は進んでいませんでした。





その後の状況は不明ですが、某ブログで昨年撮影されたと思われる写真を見ることができました。それによると窓ガラスの破損が拡大し、スプレーによる派手な落書きもされてしまったようです。私鉄高性能車の一員として日本車両が意欲的に開発し、特に狭軌用台車で初めてWN駆動を実用化した記念すべき車両なのですから、せめて台車だけでも里帰りさせてあげられないものかと残念な気持ちで一杯です。


ちなみにこの台車、NB-1という形式だそうで、軸バネがウィングバネかシュリーレン式にも見えますが、実は昨今の軽量台車にみられるような「軸バリ式」です。軸箱の外寄りはコイルばねですが、台車中央寄りは「支点」になっているのがわかります。言うまでもなく模型的には厄介で、そのものズバリは発売されていませんから類似台車を探さなければなりません。一応狙いをつけている候補はいくつかあるのですが一長一短あって悩ましいですね。




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富士急行モハ3100形の製作・その2

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こんばんは。10月に入りました。今年も残すところ3ヶ月。早いですなぁ。。


さて、工場の方は引き続き浮気物件の製作が続いています。連結面妻板を作りますが、この車両はセミクロスシート車のくせして広幅・両開きドア付きの貫通路をもっています。冬季の冷え込みが厳しい土地柄にしては珍しい構造ですが、団体貸切列車などの利用も想定していたということなので、扉を開け放して2両が一体的な空間になるように配慮されていたのかも知れません。模型の方は少しラクをすることにして、エコーの両開きドアを使うことにしました。




貼り合わせるとこんな感じです。貫通路の幅は1,500mmで、1,600mm用のドアは両側が少し窮屈になりますが、連結面であまり目立つ場所ではないのでこれでよしとしました。




前面がまだ着手できていないので、前部デッキの仕切り壁と連結面妻板を使って車体を箱にしていきます。




無事箱になりました。ちなみに今回は、車体と前面ユニットとの接合部は乗務員ドアの中間部としています。ドアの前後どちらかで接ぐとドア上部のRがきれいに出ないのでこうしてみました。




連結面からみたところです。実車の車体コーナー部はかなり大きなRがついているため、この後の研磨段階で削り込んでいくことにします。この準備として、接合部の裏側にはボンドをたっぷりと盛ってあります。




さて、前回の記事でも取り上げましたが、この電車はNB-1という軸梁式の極めて特殊な台車を履いています。ホイールベースは2,100mm(1/80で26mm)です。かなりこじつけですが、市販台車でイメージが比較的似ているのは下の写真のTS310とTR53ではないかと思います。
TS310は京急旧1000形用でWBはNB-1と同じ。なにより軸箱周辺の造りがNB-1と似ていて、そのまま使ってもよいくらいなのですが、決定的に違うのがブレーキシリンダーです。以前に営団銀座線を作った時は、FS23に似せるためこのブレーキシリンダーを削り取ったのですが大変でした。細かいところでは揺れ枕釣りが台車枠の内側にあるのも相違点です。
TR53はオシ17用のシュリーレン式台車で、細身ながら縦補剛材の入った台車枠のイメージが似ています。何よりブレキーシリンダーがないのがポイントですが、軸箱周辺は少し形を整えてやる必要があります。また、この台車はホイールベースが長く2,300mm(1/80で28.5mm)もあるほか、ピボット軸受しかないので、動力化する場合はプレーン軸のメタルに入れ替える必要があります。




このように一長一短ある台車ですが、やはりブレーキシリンダーを削り取る手間(+台車枠をそれらしく整形する手間)を考えるとTS310はハードルが高いので、長いホイールベースには目をつむり、軸箱まわりはなんとか整形し、軸受メタルをプレーンに打ち替える方を選択しTR53を購入しました。最悪、軸受メタルの打ち替えだけで済ますかも知れませんが・・・。(^^;





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TOMIXクモニ83-0到着

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おはようございます。抜けるような青空・・・というにはまだ程遠いものの久々に朝から太陽が顔を出しました。


先日予約したTOMIXのクモニ83-0番台が入線しました。今回購入したのはトレーラーの1両のみで、スカ色に塗り替えて中央東線仕様に仕立てようとしているのは以前に記したとおりです。塗り替えは115系800番台の塗装と一緒に行う予定なので(年越しか???)、付属品を取り付ける前の状態ですが簡単に入線報告したいと思います。


取説によると鷹取工場改造車をプロトタイプにしているとのことで、隅にRのない四角四面の窓と彫りの深い荷物ドアがシャープに表現されています。窓の数が多いため保護棒がけっこう目立ちます。白塗りの抵抗器もよいアクセントになってますね。




485系に始まるTOMIXの1/80スケールシリーズで意外にも旧型国電は初登場とか。琴電3000形や名鉄モ510形など“旧型電車”はありましたが、国鉄形の旧型電車は確かにありませんでした。車体を載せ換えているので生粋の旧型国電とは言い難いですが、少なくとも足回りはほぼ73形でDT13台車もいい感じで仕上がっています。




パンタはPS13を1基搭載。これは手持ちのPS23に交換予定です。前面は傾斜窓の表現が繊細で“ハメコミ感”がまったく感じられません。アンドン幕は「荷」などと印刷されたクリアパーツを差し込む方式ですが、Hゴムが車体側に表現されているので塗り替えを行うと描き直しになります。




床下はM車と共通でモーターとドライブシャフトのスペースがかなり幅を利かせています。製造コストを考えれば当然でしょう。ブレーキシリンダーまわりのスケスケ感が欲しい・・・など野暮なことは言いますまい。(^^;




湘南色塗装も決まっていて、このまま153系につなげて遊びたいのはヤマヤマなのですが、情が移ると改造の機会を逸してしまいそうなので、115系の塗装準備が整うまで車庫で眠ってもらうことにしましょう。ただし永眠もまた怖いので「改造待ち」のタグをつけておくことにします。



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富士急行モハ3100形の製作・その3

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こんばんは。モハ3100形の製作を続けています。


車体の方は2両とも前面を除いて箱になりました。




前面は2枚窓の湘南顔ですが、鼻筋の通った4平面構成ではなく丸みを帯びているので、展開図は描かず、レッドベアでやった時と同じく上下2分割にして現物合わせで面を作っていくことにします。これは前面下部と乗務員ドア周りを一体的に切り出したパーツで、上にある半月状のものは水平方向のRを決める補強板です。




上のパーツを貼り合わせたところです。実車写真では気付かなかったのですが、この車は、側面だけでなく前面下部にもわずかに絞りが施されているので、短冊状の切り込みを4箇所に入れてあります。図面なしで試行錯誤しながら作っているので、パーツだか抜きカスだかわからない紙片がうしろに散らばっています。悩み過ぎて肝心の2枚窓の部分まで根気が続かなくなったので、前面の製作はここでいったん終了中断して台車の加工に移ります。




台車は客車用のTR53をベースに加工します。外観を似せるかどうかは別として、まずはMPギヤを組み込むため、ピボット軸受をプレーン軸受に改造しなくてはなりません。車輪を外し軸受をみると、予想に反して、軸受メタルが軸穴の中に沈み込むような構造になっていました。これではペンチで挟んでぐいっと引き抜くわけにいきません。さてどうしたものか。。。




抜けないものは仕方がない。このままドリルで穴をさらってしまえ~~!
メタルの肉厚がどれくらいあるのかわかりませんが、グリグリやっているうちにメタルが抜けてきたらそれはそれでOK!という気持ちで、φ1.6mmドリルで軸穴を広げました。よい子よい大人は決して真似しないでください。(笑)




幸いメタルが抜け出てくることなく、ほぼすべての軸穴の拡大は成功したのですが、唯一1ヶ所だけ抜けてしまったところがありました。下の写真は、その外れたメタル(袋の上)とカツミのプレーン軸受メタルとを比べたものですが、一目瞭然で大きさが違うことがわかります。日光の方が圧倒的に小さいですね。新たに穴を拡大するのも面倒なので元のメタルを使うことにして、瞬着を流し込んだ穴にメタルを押し込んで固定しました。




MPギヤは手持ちの(というか阪急2000系用にストックしてあった)WB=26mmのものを28.5mmに延長して使用します。シャフトを切ってφ2.4-2.0mm真鍮パイプでつなぎ延長は完了。この作業は何度かやっているので問題なくできるようになりました。




まだ走行試験をしていませんが、ドライブシャフトを指で回してみて引っかかるような感じはしないので、とりあえずプレーン軸受化とMPギヤの組み込みは完了といってもいいでしょう。




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富士急行モハ3100形の製作・その4

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こんばんは。モハ3100形の前面を組み立てました。丸みを帯びた湘南顔という作りにくい題材ですが、なんとか見られるものができたと思います。


まず、ベースとなる窓枠を切り出します。厚みが目立たないよう、車体より薄手の#300スノーマットを使いました。「湘南顔はタレ目ではない」のセオリーどおり窓は角丸長方形で、これを2つ並べて抜き、中央で軽く山折りしただけです。ではなぜこれを傾斜した前面にはめ込むことができるのか?
その答えは、窓は長方形ですが外周がほんのわずかに平行四辺形になっているからです。この写真ではすでに山折りしてあるのでわかりにくいですが、極端に言えば「V」字形になっているのです。




この車のもうひとつ面倒なところは、前面の外板のみならず、凹んだ窓枠自体にも傾斜がついていることです。これを表現するため窓上辺に幅0.75mmの帯紙を貼り、鼻筋と両サイドにはテーパー状にカットした紙片を貼りました。





窓の傾斜角は湘南形やスカ形などと比べると非常に緩くデリケートなので、このような治具を作って角度をきっちり出すようにしました。レッドベアの製作でやったのと同じ方法です。手で持っている天井板のRは窓下の補強板のそれとまったく一緒で、1.25mmだけ後退させることによって窓に傾斜がつくわけです。




天井板を接着した段階で真横からチェックしています。このあと窓を抜いた外板を貼り込むので、天井板と治具の間に紙厚(≒0.5mm)のすき間があればOKです。




先ほど作っておいた窓枠を補強板の上に乗せ、中心がずれないように注意しながら接着します。




外板は、窓をケガいてから軽く曲げぐせをつけておきます。窓の大きさは基本的には設計図どおりですが、すでに接着済みの窓枠とうまくシンクロしないと見栄えが悪いので、現物を測りながら必要に応じて微細な修正を加えています。




念のため前面に被せて“合い”をチェックします。




折り曲げラインが窓の下辺になるので、このように「E」の字形に切り抜いたものを貼り合わせます。




完成!手間かけただけあって思ったよりイイ感じに仕上がりました♪




傾斜のついた窓枠の表現もなんとか雰囲気は出せたようです。外板とのすき間はパテを充てんして整形していきます。




細かい図面を起こしていないので、記憶が薄れないうちにもう片方の前面も作りたいと思います。




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富士急行モハ3100形の製作・その5

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こんばんは。台風去って今日は暑かったですね。なかなか本格的な秋が訪れません。


モハ3100形の動力車の下回りを作り始めました。床板は、台車からMPギヤ、ウェイトまで剥ぎ取られてダルマさん状態だったエンドウの「電動車ユニットB」を活用。すなわち床板とモーターだけですが・・・




この床板のボギーセンター間は実測で173.5mmですが、モハ3100は170mmにしなくてはなりません。その差3.5mmでは両方の穴を均等に開け直すと元の穴とかぶってしまい、余分なすき間を埋めなくてはなりません。しかし図面をみると、この車のセンターピン位置は前後とも同じではなく、連結面側が2,800mmなのに対し運転室側は2,950mmと150mm長くなっています。床板のセンターピン位置を測ってみると連結面側とピタリ一致していたので、こちらを基準に合わせ、運転室寄りのセンターピン穴を開け直すことにしました。また、床板の幅も33mmから32mmに詰めてあります。




この電車は通常は2連でしか運転しないので片台車駆動にしました。MPギヤのホイールベース変換工事をもう1組分やるのが面倒というのが本音ですが、結果、センターピン位置をずらした方の台車は非駆動となり、ユニバーサルジョイントを縮めたり、はたまたモーター軸を短軸化したり・・・といった手間も省けました。




車体とのマッチングもOK。写真は撮っていませんが試験走行結果も良好で、ピボット軸受をドリルでさらっただけの“なんちゃってプレーン軸改造”も今のところは問題なさそうです。(耐久性は追い追い結果が出るでしょう・・・笑)




さて、すでに没してしまった車両の模型化に困難はつきものですが、この3100形も非常に目につく部分で未解明なことがあります。それは窓サッシです。この車の窓は二段サッシですが上段は固定で下段のみ開け閉めできます。バス窓の進化した形ですね。この上段窓のサッシが実はスチールで上半色に塗られていたのではないかという疑念が拭えないのです。カラー写真を見ればわかりそうなものですが、順光で綺麗に撮られたものが意外に少なく、また、対象のサッシ部分は非常に細いため色飛びしたり、デジタル画像の宿命で影の部分の色が混ざり込んだりしてよくわからないのです。

この写真は私が昭和50年前後に撮影したもので、残念ながらモノクロですが、下段のアルミサッシに光沢がみられるのに対し、上段の中桟部分にはそのような光沢はみられず、上半色と同じ色に塗られているように見えます。




これはネットに上がっている写真のうち光線状態が良く、サイズも大きい写真の一部を切り取ってコントラストを強めに加工してみたものですが、これでもアルミサッシとは違うように見えます。




そしてこちらは長野県内に保存(放置?)されているモハ3101-3102編成です。すでにグレーや水色に塗り替えられていて実車の面影はありませんが、この写真からわかるのは、上段のサッシは塗られているのに下段のアルミサッシは塗られておらず地肌のままということです。塗り替えたのは業者か素人かわかりませんが、「元々塗ってあるところは塗り、塗っていないところは塗らない」というのが作業工程的には自然に思えます。




ちなみに鉄コレのモハ3100形は上段も含めてアルミサッシです。富士急より2年遅れて登場したウリふたつの秩父鉄道デハ300形も写真を見る限り総アルミサッシです。なので、単に光線の具合で「塗りサッシ」に見えるだけなのかも知れませんが、もしなにかご存じの方がいらっしゃれば情報をお寄せください。



最後に色つながりで余談をひとつ。マッハ模型の調色塗料のリストをみると、少し前までは上半色は「オーシャングリーン」、そして下半色は「サラソダブルー」と書いてありました。「サラソダ」って発音しにくいし何だよ?と長年不思議に思っていたところ、鉄道ピクトリアルの記事にこう書いてありました。



鉄ピクが誤植でないとは言い切れませんが(笑)、まあ「サランダ」の方が発音的にもあり得そうです。では「サランダ」って何ナンダ?


ネットで「サランダ」を検索するとアルバニア最南端の都市と出て来ます。イタリアの“かかと”で蹴られそうな位置にあります。緩い弧を描く湾の先にはイオニア海の青い海が広がっていて、その色はまさに富士急下半色!

(Wikipediaより)

なんでしょうか??


しかしそれなら「マイアミ・ブルー」でも「アタミ・ブルー」でもいいような気が・・・
敢えて色名にするくらいだからよほど鮮明で衝撃的な色をした場所、モノ、景色などかあるはずです。


サランダについてもう少し調べていくと「サランダ ブルー・アイ」という連語にたどりつきます。これはサランダから山奥へ入った秘境にある泉だそうで、「Blue eye spring」と呼ばれているそうです。この写真がそうですが、まさに「碧い目」にも通ずる美しい神秘の泉ですね。これが「サランダブルー」の正体なのでしょうか。

(wondertrip<http://wondertrip.jp/africa/21021.html>より)



正解は今のところわかっていません。
それよりもサランダの街を旅してみたくなりました♪



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富士急行モハ3100形の製作・その6

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こんにちは。3連休中日ですが天気がパッとせず、これ幸いとばかり模型いじりに興じています。


モハ3100形の床下機器を作っています。過去帳入りしているとはいえ自分の撮影したものも含め、この車両はけっこう写真が残されているため、機器図面起しにはたいして時間はかかりませんでした。この写真のように現時点でおおむね8割程度はできているのですが、労力的にはまだ道半ば、5割くらいの心境です。理由はのちほど。。




制御関係機器が載る偶数車Mcの2-4位側で、左が富士吉田(現富士山)駅側の乗務員室です。中央の主制御器はカツミの近鉄30000系ビスタカー用のプラ一体製品から切り出してきたもので、中央の1ブロックを詰めて小型化してあります。周辺のいくつかの機器箱も同じ製品から形が似たものを切り取ってきたものです。遮断器は小高のプラ製床板から切り出したものですがちょっと大ぶりでした。主制御器の左隣りの機器(詳細不明)はヒノキ材と真鍮板・帯板から自作しました。




反対の1-2位側ですが、こちらは今のところハンドブレーキホイールと箱1つが付いただけです。




ここには実車写真のように自然通風式の2群の大きな主抵抗器が並びます。これを少し手の込んだ作り方をしてしまったために「労力は5割」状態なのです。




自然通風式のいわゆるリボン抵抗器は、モデル8の製品が形状もよく愛用されている方も多いようですが、いかんせん今は市場在庫がありません。今回は近鉄30000系用から型取りして作ることにしました。原則、現時点で入手可能な製品の型取りはしないのをモットーにしてはいるのですが、今回の場合は使える部分が一部で余りの方が圧倒的に多いため、ゴメンナサイと手を合わせて型取りさせていただきました。
実車は1組につき横3列の抵抗体ですが、近鉄用でそれに該当するのは1ヶ所だけであとはほとんど4列です。1ヶ所を何度も型取りするのは面倒なので、4列部分も含めてすべての抵抗器に“おゆまる”を押し当てて型取りしました。




成形剤はタミヤのポリパテです。前回ブレーキ制御装置を型取りしたときの余りを使いました。レジンのように流動性のある素材でないため、彫りが深くディティールも細かい今回のケースでは再現性に不安がありましたが、ご覧のとおりかなり良い感じでできあがりました。




しかしここから先が問題で一気にハードルが上がります。4列の抵抗体をすべて3列に切り出し、上下のバリも取って、なるべくきれいな形に整形します。6mm幅にしたかったのですが、いくつか狭いのが混じっていますね。。




そして、仕切り板を挟みながらこれをフレーム上に並べて接着していきます。上述のように抵抗体の大きさがまちまちなため、先に仕切り板を等間隔に入れてしまうとぜったい合わなくなってくるためのやむを得ない工法。瞬着を使えば早いですが、ずれてしまったらハイそれまでよなので、セメダインスーパーXクリヤで1個ずつ位置を確認しながら接着しています。




続いてこちらはM'c車で主にブレーキ関係や補助的な機器が載っています。この写真は右が大月側の乗務員室で、1-3位側の機器類となります。MGはエコーの3kwタイプで、形態的には反対向きにしたいのですが、裏にディティールがなくのっぺらぼうなため、やむなくこの向きに取り付けています。




最後は同車の2-4位側で、左が大月向きの乗務員室です。この部分はたまたま長野県内に残っている保存車を詳しく調査できたため、それに基づいて作ることができました。3100形の第2編成は1971年、踏切で衝突した小型トラックを巻きこんでブレーキ関係機器を破損、急こう配を逸走しカーブを曲がり切れずに脱線・転覆するという痛ましい事故に遭遇しました。富士急ではその後対応策をとったわけですが、この機器類を見ていくと、いくつかその痕跡をうかがい知ることができます。

左端に2つ横向きに並ぶのは元空気ダメで、その隣に「CM」と書かれた(恐らく)コンプレッサー接触器の小さな箱があります。そしてその次、これは遠目にはよく見えないのですが、床下を覗き込むとフィンをもつ3本の配管すなわちアフタークーラーが床板にへばりつくように設置されています。中央の四角い箱の上側です。




3100形の製造当初の写真でこの部分がきれいに写った写真がないのですが、ほとんど同一仕様で製作された秩父鉄道のデハ300形のサイドビュー写真がこちらのブログに載っています。デハ302の写真を拡大して見ていただくと、アフタークーラーが垂直に取り付けられているのがわかります。一般的に冷却効果を考えれば床板とは垂直に取り付けられるべきものが水平になっているあたり、事故を踏まえた対策のように思えます。


模型ではこれをφ2mmネジで表現しました。実車は3本あるようですが2本でごまかしています。




その隣りに「戸」と書かれた恐らく戸締め用の空気ダメがあり、その隣にある白い大きな鉄板が制御弁をはじめとするブレーキ制御装置を防護するプロテクターです。裏側をみるとこの写真のように弁装置一式があるのがわかります。事故の時はこのあたりに大きなダメージを受けたのでしょう。左端に白飛びしていますが防護板が写っていますが、床の取り付け部分をみるとなんだか貧弱で、横からの衝撃をどの程度受け止められるのかちょっと疑問が残ります。模型ではこの防護板のみ取り付け、中の弁装置一式は省略する予定です。




そしてその隣にはDH25と思われるコンプレッサーがあり、これはエコーのパーツがあるのでそのまま取り付けています。そして最後に控えるのがこちらなんですが、木枠に入った"何か"が吊り下げられています。形状や+-の表記があることからバッテリーのようです。本来のバッテリーは反対側に積まれているのと、秩父鉄道デハ302の写真をもういちど見ていただくと、この部分には中型の機器箱が2つ並んでいるので、これも安全対策の一環で、非常時でも制御電源を喪失しないように新たに積んだものかも知れません。




ところでこの床下写真を見返していたら、とんでもないものを発見してしまいました。このバッテリー様の箱から伸びた電線の先にあったのは、なんと裸のナイフスイッチ!? フレームの溶接の具合がいかにも後付けの感じがしますが、これをカバーする「箱」のようなものの付いていた痕跡がありません。まさか現役時代からこんな裸で走ってたんでしょうか? さすがにここまで模型で表現することはしませんが気になりますね。





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ナハ10の製作(1)

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こんばんは。「準急アルプス」向けの客車をぼちぼち製造していきたいと思います。来月の運転会のお題は「ロハ合造車」なのでナロハネ10だけあればいいのですが、できれば編成で走らせたいですから。・・・ってあと1ヶ月で何両作る気なんでしょう?(笑)


この編成の3等座席車は5両組み込まれていて、編成記録情報などを参考にナハ10×2、オハ46×2、ナハフ10というラインナップを考えていていました。ナハフ10はナカセイのプラキット組みの古いものをレストアして充当する予定でしたが、他車とのバランスから厚ぼったさが拭えないため、ストック品を捜索していたら出てきたKATOのスハフ42に置き換えることにしました。ブルーなので他車とともにぶどう1号に塗り替える予定です。




オハ46もなんとなればKATOのスハ43を改造すればしのげるので、手つかず状態だったナハ10 2両を作ることにしました。型紙は既に印刷済みなのでこれを組み立てていきます。まずは窓抜き前に曲げぐせをつける儀式から。紙はスノーマットの薄手の#300を使っています。#400との使い分けは・・・特にないです。(笑)軽量客車だからということでもなく、強いて言えばR付き窓の多さでしょうか。カッターだけでサクサク抜いて行ける四角四面の窓と違って、彫刻刀の推し切りはそれなりに力が要るので大変なのです。




紙を薄くしてもなお、これぐらい抜くともう飽きちゃいますね。困ったもんです。。




ナハ10形のドアはアルミ製の無塗装で登場し、後年ふつうの折戸に改造されたそうですが、今回想定している昭和33年頃にどのような状態だったのかが今ひとつわかりません。この写真は1年遅れで製造された緩急車ナハフ10の落成直後の写真(出典が国鉄車両設計事務所)ですが、折戸ながら車体色に塗装されているのがわかります。ナハ10も無塗装時代は長くなかったのかなとも思えるので、今回の模型では"塗り"でいこうと思います。




ちなみのこの写真は模型とラジオ別冊「Nゲージ」に収録されています。昭和47年刊行のこのムックはNゲージ黎明期の「ないものは作る」精神にあふれていて、いま読み返しても元気をもらえます。いち時期Nゲージを並行してやることになるきっかけとなった本ですが、結局、スクラッチのしやすさから1/80に戻ってきてしまいました。




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ナハ10の製作(2)

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こんばんは。

ナハ10の続きです。

補強のしかたやデッキの構造を考えながら作っているので、2両のうちの1両をまず先行試作車として鋼体完成まで持ち込みたいと思います。

窓抜きが終わった車体。組み立て中にヨレてこないようにデッキ下部はつなげたままにしています。軽くカッターは通してあるので、仕切り板とドアが付いて箱になった段階で切り取ります。




裏側です。今回、幕板部分の内貼りは省略し、かわっていつもより太い4×4mmヒノキ材で補強しました。腰部は今までどおり内貼りを貼った上に3×3mmヒノキ材を貼っています。




デッキ部はドアの取り付け寸法に合わせた切り欠きを入れてあります。




紙厚が薄いので、側板の反りを少なくするため、窓の吹き寄せ2ヶ所に補強を入れました。内貼りの紙を貼った上からさらに1.7×0.4mmの洋白帯板を貼り重ねてあります。本当は全個所に入れたいのですが、窓セルを1枚ずつ貼ることになってしまうので中央付近の2ヶ所だけとしました。その他の部分には気休めですが瞬着を塗ってあります。




窓の部分単体では強くなりましたが、折り曲げようとすると帯板の反力でこのように盛り上がってきます。屋根の曲げに際しては添え木を当て、だましだまし曲げる必要がありそうです。




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富士急行モハ3100形の製作・その7

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こんにちは。

モハ3100形の台車のディティールアップを検討しました。

以前にご紹介したように、この3100形はNB1というかなりレアな台車を装備しています。狭軌WN駆動装置をわが国で初めて実用化した台車とされていますが、模型的にはその独特な外観をどう再現するかが着目点といえます。機能的には軸梁式に相当するものですが、梁自体が非常に短く、軸受の片側が支点、もう片側が軸バネという非常にコンパクトな構造になっているのが特徴です。この軸梁と、通常より大きめの軸受フタをどうにかして作り、TR53の軸バネの上に貼り付ければ少しはNB1に似てくるのでは?という目論見です。

真横写真を見ながらPC画面上であらあらの形を描きます。ちなみに私の撮った保存車の台車写真は平行性がイマイチなので、鉄道ホビダスの「台車近影」に収録されている写真を拝借しました。これをコピペして薄紙にプリントし切り抜けばOK。。




軸受フタは丸刀で抜いても恐らくきれいな円形にはならないだろうとハナから諦め、Nゲージ用のヘッドマークはどうか?とか、ユザワヤの手芸コーナーを半日徘徊すれば何か見つかるか?など色々考えたすえ、穴あけパンチの抜きカスを利用することにしました。手持ちのパンチは穴径が大きいので、穴径3mmの1穴パンチというものを探して買ってきました。通常はどんな使い方をするのだろうかと思いますが、リングを通してメモ帳とか単語帳とか作るのに使うのでしょうか? 税込540円。軸受は4台車16個なので1個当たり34円・・・。ん~ホワイトメタル並みの高級品♪




パンチの特性として抜きカスはV字形に折れて出てきます。素材、厚さ、手加減などを変えて試してみましたが変わりませんでした。当初、プラ板で作ることも考えていて、左端がt0.3プラ板を抜いたものですが、平面に戻しても中心に折れ線が残ってしまいます。右のふたつはt0.3のいさみや方眼紙で、抜きたては中央のように折れ曲がりますが、定規で何度か強く押せばスジも残らずきれいな平面に戻ることがわかりました。




おおざっぱですが試作品です。白黒コントラストが強すぎていまいち雰囲気がわからないので、グレーに塗ってみて判断しようと思います。軸受はもう少し大きめのφ3.5mmくらいでもよいかも知れません。軸梁の下側にはみ出す部分はグレーに塗ると恐らく目立ってくるので削らないといけないかも。紙質も、切り抜きしやすさからみてアート紙系のもっと薄いものの方が良さそうです。いま少し改良にトライしてみます。





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ナハ10の製作(3)

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こんにちは。ナハ10の進捗状況ですが、車体を箱にするところでいろいろトラブっております。。


妻板と客室仕切り壁は5ヶ所あり、紙の目の方向を変えて2枚を貼り合わせるので、2両分合わせると30枚以上になります。これらをまとめてA4 1枚に作図しプリントしました。各部を接着して組み立てるときに力が加わるため、こちらは車体本体よりも厚い#400スノーマット(t≒0.5mm)を使っています。




今までは連結面は無頓着でしたが、今回は市販のパーツでドレスアップすることにしました。エコーモデルの軽量客車用端梁です。今回はスチーム暖房仕様なので電暖関係のジャンパ栓を説明書にしたがってカットします。取付ステーが繊細に表現されているので壊さないように注意しながら切り取らないといけませんね。糸鋸でいけるか・・・?




妻板への取付方がよくわからなかったので、実車写真を参考にして、内貼りの下部を「コ」の字形に切り抜いたポケット状のところへ差し込んで固定するようにしました。




まだ接着していませんがこんな出来上がりイメージになります。電暖ジャンパをカットしたのでスカスカになってしまいました。なんか100円分くらい損した感じ(^^;




続いて車体を箱にしていきます。デッキの客室仕切り板を先につけ、次に妻板をつける段階で位置修正をしようとしたら、幅1mmしかない角柱がヨレるは紙の層が分離するわの大惨事となってしまいました。写真はなんとか妻板を剥がしたところですが、この角柱はもう切り取って再生するしかありません。




こうなった原因は、車体(=屋根)の展開寸法が大きすぎてすき間が空くのを無理やり調整しようと悪あがきしたためです。速乾性のボンドなのも災いしました。組み立て前に妻板を当てがってみて大きめなのに気付き、車体幅や屋根高をほんの少しずつ大きめに切り出してみたのですが吸収しきれませんでした。完全に箱になった時点で脳天唐竹割を敢行します。




薄板のデメリットで力を加えた部分にひずみが生じています。薄板の場合、妻板や仕切り板は外板に直付けするのではなく、1枚内貼りを貼った内側に取り付けるべきでした。




ということで、軽量客車を軽量に作る必要はない(笑)、展開寸法に少しでも疑義があった場合は誤魔化さず早めに対策を打つ、という教訓を味わいつつ、お昼ご飯にしようと思います♪ ちなみに写真は修復のためキノコ妻状態となったナハ10です。





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ナハ10の製作(4)ほか

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こんばんは。準急アルプス用のナハ10の組み立てと、今回新たにオハ46の仕込み状況をご報告します。


展開寸法が大きすぎたナハ10。脳天唐竹割で幅を詰めることにしました。天井にはベンチレーターのケガきに使ったセンターラインがプリントされているので、これを基準にしてカッターで幅1mmの切れ目を入れます。車体は客室仕切り板2枚で一応箱に組みあがっていますが、天井部分だけ接着していないので、ここを切り開いて幅を詰めることが可能です。



そして縫合。屋根裏にボンドをつけた当て紙を当て、まず両端を貼り合わせて様子を確認し(写真の状態)、次に中間部を一気に接合しました。




そうそうこの断面ですよ軽量客車は♪修正前のだとスハ43系みたいな丸屋根でしたから。




妻板と残りの仕切り板を接着し、そこへ落とし込むような形でドアを接着します。一時はどうなることかと思いましたが無事に車体が箱になりました。写真はトイレ・洗面所側みたところです。




反対のデッキ側からみたところです。




ドアは折戸としましたが、図面や写真だけを頼りにしたので合ってるかどうか。まあ雰囲気は出てるかと思います。トイレ窓の天地寸法が大きめかも知れません。試作車は大きいのですが、それと量産車の中間くらいの中途半端な大きさなので、なんとか修正してみたいと思います。




さて、残りの三等座席車2両はオハ46ですが、編成記録情報によると654番など番号の大きな車が使われていたようです。これはスハ43からの編入車で外観上の差異はないはずなので、運転会の日が近づいていることもあり、スクラッチは諦めて完成車の塗り替えで対応することにしました。
そして昨日、秋葉原をブラついて見つけてきたのがこの中古(委託)品2両。どちらもKATOの初期ロット製品で、茶とブルー各1両ずつが比較的適価だったので即買いしました。




茶の方は少しいじった形跡はありますが、ベンチレーターなど未取付けの状態でした。




ブルーは手が加わっていて、まず窓がところどころ開いた状態になっています。KATO製品は付属パーツでこういう状態が再現できるんですね。そしてカプラーがケーディーに交換済みでした。屋根はこの写真では明るく写っていますが、かなりダークな色合いのグレーに塗装されていました。インレタも貼り込み済みで車番はスハ43 224、所属は北オクとなっていました。前所有者の愛着を引き継ぎながら再生工事に入りたいと思います。




ところで窓が開いているとフィギュアを乗せたくなります。しかし今回はそこまで凝る時間もないため、交換前の窓枠がちゃんと付属していたので元に戻そうと思います。そしてこの窓枠を見ていて気付いてしまいました。KATOの客車は塗装済み窓枠と窓ガラスが一体なんだなぁ~。
ぶどう色1号への塗り替えに際しては窓1個ずつマスキングしなければならないようです。ハイハイわかりました・・・(大泣)




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ナハ10の製作(5)

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こんばんは。ナハ10の製作を続けます。下回りを組み立てました。

床板はt3mmアガチス材から切り出しました。台車は通常は日光製を使うのですが、たまたまエンドウ製のTR50の手持ちが1両分あったので、それに合わせてもう1両分もエンドウ製を調達しました。現行製品はT車用も含めてすべてMPボルスター仕様に移行してしまったので、台車ボルスターのM2ネジ穴をドリルでφ3mmに拡大し、エンドウのT用段付きセンターピンで固定することにします。MPボルスターのレール面高さは実測で約12.5mmあり、木製床板の場合は直付けしてちょうどよい高さとなります。これではあんまりなので、t0.2真鍮板で自家製ボルスター(芯皿)を作り挟み込むことにしました。また、台車の軸バネ上部に突起があり、床板との間のクリアランスが少なかったので、当たりそうな部分を丸刀でさらっておきました。




床下機器はエコーモデルの軽量客車用をそのまま使います。車軸発電機は『吊り台』と呼ばれるパーツを介して台車に取り付けますが、日光台車用に設計されているため、台車枠に接着する“ウデ”の部分をカットし、先端部分だけを台車枠(というか、ほとんどブレーキテコ部分)に接着しました。改造の悲しさで接着面が非常に狭いため、瞬着で位置決めしたあとにセメダインスーパーXをたっぷり盛りつけてあります。





床下機器の配置はセットに配置図が入っていないため、ネットや雑誌の写真を参考に配置しました。




あらかた組みあがりました。あとは雨樋やデッキステップの取り付けなどが残っています。




写真を撮っていて気付いたのですが、このままだとトイレ側デッキのステップが台車の軸バネ上部の突起に当たる可能性があります。ステップは1枚板で、床板のようには削れないため、もしクリアランス不足なら台車の突起の方を削らざるを得ません。




これでナハ10の組み立てポイントがだいたい見えたので、引き続き2両めの製作に取り掛かりたいと思います。



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オロ36の製作(1)

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こんにちは。もう1両のナハ10の製作に入る前に、比較的シンプルな二等座席車オロ36を組み立てておくことにします。


側板は窓抜きと窓枠の貼り込みが終わっているので、内貼りを貼り込み、3×3mmヒノキ材で補強を行います。この車はペーパールーフではなく屋根板を使うため、幕板側の補強材も腰板側と同じ3×3mmを用いました。




デッキ仕切り板を接着してとりあえず客室を立体にします。デッキ部分はまだブラブラ状態。。




妻板は折妻です。後退面の幅は三角関数を使えば正確な寸法が出ますが、どのみち切り抜き誤差が出てしまうので、このような「型」にはめながら現物合わせで決定しました。




あらかじめ曲げぐせをつけてから貫通路を抜き、下部に後退角固定用の補強板を接着しました。




ドアは既製品を使わずペーパーから自作しました。表面がt0.2mmくらいの広告紙、窓桟のある裏打ちはt0.3mmいさみや方眼紙です。




客室部分にデッキドアと妻板を取り付けて車体を箱に組み上げた状態。屋根板はデッキ部分を斜めにカットした上で丸屋根に仕上げました。特にゲージなどは作らず、形式図や実車写真(ただしオハ35)を見ながら感覚で削りましたが、妻板の天地寸法(貫通路上の最も高い部分)がどこにも出ていないため、KATOのオハ35を採寸してそれに合わせて削り込みました。




車体と屋根板を合体。




床下機器はエコーのNo.737床下器具セット(旧型用)をそのまま使いました。蓄電池箱は形式図では大型タイプらしき形が描かれていますが、こちらのサイトの写真をみると、製造から15年後の昭和28年に撮影されたオロ36 1が小型のタイプを装備しているのがわかります。形式図はあてにならないことが多いので実際は小型だったのかも知れませんし、時期や配置区によって個体差があったかも知れませんがすべては闇の中。1,300mmのワイドな窓には大型蓄電池箱が似合うのでこのままにします。





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悶々と・・・

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こんばんは。めっきり寒くなってきましたがいかがお過ごしでしょうか。久々の投稿ですみません。


毎年のことですが秋口になると仕事が立て込んできます。模型製作も一気にペースダウン。。


こちら準急アルプスのラインナップです。左からマヌ34、スニ30、ナロハネ10、オロ36、ナハ10×2、オハ46(今のはまだスハ43笑)×2、スハフ42。
これがあと2週間後に花月園のレイアウトを快走しているとは・・・




到底思えませんなぁ。。(^^ゞ



特にこのあたりが怪しい。リベット付ダブルルーフのスニ30と脳天唐竹割必至のナハ10が、ともにペーパーキット状態であります。オロ36は今朝研磨して2度目のサフがけをしただけで次の工程に進めませんでした。




♪時間よぉ~とーまれ~♪




時間止まったら工作もできないか...





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オロ36の製作(2)

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こんばんは。工作が牛歩状態です。。


オロ36のTR23台車は、KATOのオハフ33をマニ37に改造したときの発生品(コロ軸受に換装たため)があったので使うつもりだったのですが、ボルスターの組み合わせやら、復元バネを兼ねた集電シューの取り付けなど手間がかかるため、日光台車と木製床用センターピンを買ってオーソドックスにまとめてしまいました。
トイレ流し管とのクリアランスは、流し管の裏側と台車枠の両方を削ってここまで曲げることができるようになりました。16番の泣きどころですが、見方を変えれば限界に挑戦する醍醐味でもあります。




車軸発電機の駆動ベルト。近年のエコー製品は洋白板になっていました。瞬着では何かの拍子にポロっといってしまいそうなので、セメダインスーパーXで接着しました。車軸に接触しないよう、プラ板を挟んで固着を待ちます。




とりあえず今日はこの程度のプチ作業でした。



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オロ36の製作(3)

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こんばんは。オロ36が塗装前の段階までできあがりました。一気に作ったので製作途中の写真があまりありません(^^;;


雨樋はKSの2段雨樋、ウインドウ・シルは1.5×0.3の真鍮帯板を使いました。ウインドウ・ヘッダーも(こそ)金属帯板を使いたかったのですが、1.0×0.3というラインナップがないようなので、いさみやのt0.3ペーパーから切り出したものを使いました。写真はまだ1.0×0.3帯材を探しているときに撮ったものです。




今まで作った客車では端梁の表現はパスしてきたのですが、今回はナハ10にエコーの端梁パーツを使うのに合わせ、少しだけディティールアップしてみました。端梁本体はt0.5ペーパーを2枚貼り重ねたもので、中央にエコーの自連胴受けを接着しました。ただ付けただけではカプラーの首振りがかなり制限されるので、左右各0.5mmと上側を1mm削りました。おかげでリベットなどせっかくのディティールがかなり削りクズと化してしまいました。なお、左右のツナギ箱はペーパーを四角く切っただけのものです。




手すりはKSモデルの幅9mmのものがあったので、根元を90°曲げて車体に差し込むことにしました。厚さ1mmの妻板にφ0.5mmの穴を開けるのはなかなかしんどいですね。。




票差しはエコーのエッチングパーツを使いました。いいお値段しますが、紙でチマチマ切り出すよりシャープで実感的です。




妻板のキャンバス止めはペーパーから切り出しました。雨樋縦管はφ0.7mm真鍮線で、割りピンなど使わず妻板にベタ付けしています。雨樋との接合部の“じょうご”はパテを盛ってそれらしく削り出すことにしました。写真は盛りつけて乾燥を待っている状態です。




金属部分にはメタルプライマーを塗ってあるので、あと1回サフを吹いてペーパー部分の表面を整えたら塗装に移る予定です。




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ナロハネ10の製作(4)

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こんばんは。ナロハネ10を少し進めました。


このキットにはなぜか手すりが入っておらず、取付穴も開いていませんが、やはり手すりくらいは付けないとサマにならないので、φ0.4mm真鍮線で自作することにしました。デッキ4箇所、車端4箇所の合計8箇所に取り付けます。



スハ43系などの旧型客車の場合は側面に穴を開け、根元をL字に折り曲げた真鍮線を植え込めばOKなのですが、軽量客車の手すりの取り付け方はちょっと違っているようで、例えばデッキの場合、こんな場所に穴あけをしなければなりません。ただでさえ半田と真鍮が混在した軟・硬入り混じった素材に斜めにドリル刃を差し込むとあっては、さて何本刃を折れば目的が達成できるのかと不安になりましたが、線径よりやや太いφ0.5mmドリル刃1本で、無事すべての穴をあけることができました。さすがハイス鋼、タフですねー♪




ちょっとシャープさに欠けますがなんとかデッキの手すりがつきました。




車端部の手すりも、妻面のコーナーぎりぎりに穴をあけて取り付けました。完成を急がなければなりませんので、サボ受けともども瞬着でチョイチョイと付けてしまいました。




これで車体に必要なものはすべて取り付けが終わりました。週末の運転会へ持参するには塗装しなければなりませんが明日は雨だそうで・・・(>_<)バンジキュウス





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